
許可の種類
産業廃棄物収集運搬業の許可には、以下の2種類があります。
- 産業廃棄物
- 特別管理産業廃棄物(爆発性・腐食性・毒性を有する廃棄物)
許可申請は、以下の3つの区分に分かれます。
- 新規許可申請・・・初めて許可を取る場合
- 変更許可申請・・・既に許可があって、品目の範囲を広げる場合
※石綿含有産業廃棄物を増やす場合も変更許可申請となります。
※車両、役員、住所などの変更の場合は変更届が必要になります。 - 更新許可申請・・・既に許可があって、更新する場合
申請から審査・許可証交付までの流れ
- 1.講習会の受講
- 許可に際しては、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが実施する「産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会」を修了していることが必要です。
- 2.申請書の作成
- 【申請書類(様式)】
1.産業廃棄物収集運搬業許可申請書(第1面~第3面)
2.変更事項確認書(更新許可申請用)
3.事業計画の概要
4.運搬車両の写真
5.運搬容器等の写真
6.事業の開始に要する資金の総額及びその資金の調達方法
7.資金に関する調書(個人用)
8.誓約書
【申請者に関する書類】
9.定款
10.法人の履歴事項全部証明書
11.住民票
12.申請者の許可証の写し
13.先行許可制度を利用する場合に必要な書類
【財政能力に関する書類】
14.貸借対照表(直近3年分)
15.損益計算書(直近3年分)
16.株主資本等変動計算書(直近3年分)
17.個別注記表(直近3年分)
18.法人税の納税証明書「その1納税額等証明用」(直近3年分)
19.所得税の納税証明書「その1納税額等証明用」(直近3年分)
20.開始貸借対照表(法人)該当者のみ、融資証明書該当者のみ
21.「財政実績・計画書」、「財政診断書」該当者のみ
【技術的能力に関る書類】
22.講習会修了証の写し
【施設に関する書類】
23.自動車検査証記録事項の写し(使用する全車両分)
24.借上げ車両を登録する場合の申出書
①車両の賃貸借(使用貸借)契約書の写し
②駐車場の配置図
③駐車場関係書類及び雇用関係書類
25.水銀使用製品産業廃棄物又は水銀含有ばいじん等を運搬する場合の申出書
26.石綿含有産業廃棄物の汚泥(石綿含有仕上塗材)に係る申出書
- 3.申請日時の予約
- 申請は完全予約制です。埼玉県の場合は「埼玉県産業廃棄物収集運搬業(積替え保管を除く)許可申請予約システム」での予約は必要となります。申請日時は混雑状況により希望する日時の予約ができないことがありますので、余裕をもって予約しなければなりません。
- 4.申請
- 窓口での申請の場合は、申請時に申請手数料を納付してして支払います。郵送の場合は、事前に埼玉県の場合は、埼玉県収入印紙を購入し、申請書第1面(裏面)の添付して支払います。
- 5.審査
- 埼玉県の場合、審査の標準審査期間は申請書受理後43日です。ただし、次の期間は標準処理期間には含まれません。
・申請書受理後、書類の修正・追加に要した期間
・土日祝日、年末年始(12/29~1/3)
- 6.許可証の交付
- 担当者から電話にて連絡がはいります。許可証の受領は原則として郵送になります。
・許可の連絡を受けましたら、送付亜先を記載したレターパックプラスを送付します。
・更新の場合は、旧許可証と交換に新しい許可証を交付していただきますので、旧許可証原本の同封が必要となります。
注意事項
1.欠格事項
申請者、申請者の役員等、5%以上の役員等(法人の場合)及び大6条10に規定する使用人が欠格要件に該当する場合には、不許可処分となります。なを、申請時点で欠格要件に該当していたことが許可後に判明した場合には、許可が取消しになります。
2.収集運搬方法
産業廃棄物の収集運搬は、飛散・流出及び悪臭が飛散するおそれがない方法で行う必要があります。そのため、一般的な車両では飛散・流出及び悪臭が飛散するおそれのある産業廃棄物については、次の例を参考に、収集運搬に適した容器又は車両を使用して収集運搬を行う必要があります。
産業廃棄物の種類ごと収集運搬方法(例)
産業廃棄物の種類 | 飛散・流出防止の対策例 |
---|---|
汚泥・動植物性残さ、動物系固形不要物、動物の死体 | 容器:ドラム缶(オープンドラム) 車両:水密仕様ダンプ、密閉コンテナ車 |
廃油 | 容器:ドラム缶(クローズドラム) 車両:タンク車 |
廃酸・廃アルカリ | 容器:ケミカルドラム(クローズドラム) プラスチック容器 車両:耐腐食性のタンク車 |
燃え殻、ばいじん | 容器:ドラム缶(オープンドラム)、フレコンバック 車両:水密仕様ダンプ、密閉コンテナ車 |
動物のふん尿 | 容器:ドラム缶(オープンドラム) 車両:タンク車 |
その他の産業廃棄物、汚泥(脱水後のものに限る) | 容器:フレコンバック 車両:ダンプ、コンテナ車等に特設積みしてシート掛け |
石綿含有産業廃棄物、水銀含有産業廃棄物及び水銀含有ばいじん等を含む場合 | 飛散防止、破砕、他の者と区分の対策例※塵芥車(ハッカー車)等では運搬できません |
---|---|
石綿含有産業廃棄物(廃プラスチック類、ガラスくず・コンクリートくず(がれき類を除く)及び陶器類くず、がれき類) | フレコンバック等に入れ、シートがけを行ってください。 |
石綿含有産業廃棄物(汚泥) | 排出時に耐水性のプラスチック袋等により二重にこん包されている場合は、そのまま運搬する。また、破損・飛散防止のため、プラスチック袋等をオープンドラム缶等に入れることも可。 |
水銀使用製品産業廃棄物 | 蛍光管用プラスチック製容器を使用し、荷台に載せる(容器の写真を添付) ※1 容器は専用のものを用意し、使い回さない。 ※2 割れた場合は密閉容器に入れる。 |
水銀含有ばいじん等 | 蓋付容器を使用し、荷台に載せる(容器の写真を添付) |
3.財政能力
収集運搬業の許可は、事業を的確にかつ継続して行うことができる経理的基盤を有することが必要です。法人事業者の方は、次のチャックフローで確認し、必要な追加書類の提出が必要です。なを、個人事業者の方は提出不要です。
- 1. 債務超過状態の有無
- 直近決算期に貸借対照表において債務超過(負債の総額が資産の総額を上回る状態)であるかどうか確認してください。
□ 債務超過なし:追加書類なし
□ 債務超過あり:「財務実績計画書」の提出が必要
- 2.直近決算期の経常損失(赤字)の発生の有無
- 直近決算期の損益計算書の経常利益において黒字(+)か赤字(-)かどうかを確認してください。
□ 経常損失(赤字)発生なし:追加書類なし
□ 経常損失(赤字)発生あり:「財務実績計画書」の提出が必要
- 3.3年分決算期を通算した経常損益における経常損失(赤字)の発生有無
- 直近から数えた3年間分の経常利益を合計し、黒字(+)か赤字(-)かどうか確認してください。
□ 損失(赤字)が発生なし:「財務実績計画書」の提出が必要
□ 損失(赤字)が発生あり:「財務実績計画書」及び「財務診断書」の提出が必要
※「財務実績計画書」は作成者を限定しませんが、「財務診断書」は中小企業診断士、又は公認会計士の資格を有した方が作成し、有資格者の登録証の写しの添付が必要となります。
変更・廃業届
1.届け出事項
項目番号 | 項目 | 届出方法 | 許可書の書き換 |
---|---|---|---|
1 | 法人の名称の変更、個人事業者の氏名の変更 | 来庁or郵送 | 有 |
2 | 法人の本店所在地の変更、個人事業者の住所の変更 | 来庁or郵送 | 有 |
3-1 | 法人代表者の変更 | 来庁or郵送 | 有 |
3-2 | 法人の役員等、政令使用人、株主等の変更 | 来庁or郵送 | |
4 | 登録車両の変更 | 来庁or郵送 | |
5 | 取り扱う産業廃棄物の種類の減少 | 来庁or郵送 | 有 |
6 | 政令市における積替え保管許可の有無の変更 | 来庁or郵送 | 有 |
7 | 業の廃止 | 来庁or郵送 | |
8 | 欠格要件該当届 (届出を行う際には県に事前連絡) | 来庁or郵送 |
2.提出期限
上記、項目番号1~7は、変更後10日以内に提出が必要です。ただし、法人で登記事項証明書の書き換えが必要な場合は(名称・所在地・代表者・役員)は、30日以内とまします。
項目番号8の欠格要件該当届出については、2週間以内に届出が必要です。
3.その他
届出内容が複数の項目に及ぶ場合でも、1つの届出として提出していただけます。また、次のように、産業廃棄物収集運搬業と特別管理産業廃棄物収集運搬業などの複数の許可を有する方が、変更届を同時に提出する場合には、いずれかの届出書に必要書類の原本を添付していただければ、他の届出については必要書類の原本の写しの添付の添付でかまいません。
- 収集運搬業変更届
- 正本 収集運搬変更届書 +添付資料原本
副本 収集運搬変更届書の写し+添付資料原本の写し
- 特別管理収集運搬業変更届出書
- 正本 特別管理収集運搬変更届書 +添付資料原本の写し
副本 特別管理収集運搬変更届書の写し+添付資料原本の写し
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